会長あいさつ

会長

全国保健所長会会長 山中朋子 (青森県弘前保健所)

はじめまして。この4月より、全国保健所長会会長となりました青森県弘前保健所長の山中と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。

全国保健所長会は、全国の保健所が相互連携することにより、わが国の公衆衛生の向上に努め、国民の健康の保持・増進を図ることを目的として、(新)保健所法へ改正された1947年(昭和22年)に組織されました。昨年、2017年(平成29年)は70周年を迎えたことから、鹿児島県で記念大会を開催したほか、記念誌や記念切手などを発行し、これまでの保健所活動を振り返るとともに、関係皆様より、たくさんの励ましの言葉や今後の保健所等の在り方についての提言等もいただき、大変感謝しております。

さて、保健所は地域における公衆衛生の専門機関として、感染症対策、母子保健の向上、栄養改善、廃棄物や飲料水対策など、地域の保健・医療・環境行政を第一線で担ってきました。一方、保健所法は、平成6年の全面改正により、地域保健法が制定され、広域的、専門的な公衆衛生行政を担う保健所と地域住民に身近なサービスを提供する市町村とが重層的に協働して、「地域保健」を担っていくこととなりました。

保健所の機能としては、近年、グローバル化による新興・再興感染症のアウトブレイクや広域での感染症や食中毒の集団発生、大規模災害時における保健医療等のマネジメントといった健康危機管理対応のほか、少子高齢化・人口減少時代に見合う保健医療体制の確保、予防から医療、福祉、介護等を包含したすべての住民を対象とした地域包括ケアシステムの構築や発展といった課題への対応も重要となってきております。

健康危機管理においては、平常時から、地域の住民が障害の有無にかかわらず、住み慣れた地域で生活できる地域づくりを目指し、保健、医療、福祉、介護関係者、さらには、生活支援や移動支援等を行う関係者・機関・団体が日頃から連携体制を構築しておくことが重要であり、健康危機管理体制の構築と地域包括ケアシステムの構築は一体的なものと考えております。そのためにも、今後とも、関係皆様の一層のご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

一方、現在、全国の保健所は、地域保健法制定後より減少を続け、平成30年4月現在、469か所と最も多くあった時期と比較すると約6割に減少しております。さらに、そのうち、保健所長が兼務となっている保健所は約1割という状況が続いており、公衆衛生医師の確保と養成も、大きな課題となっております。平成28年度に発足した社会医学系専門医制度により、約30名の専攻医が地域・行政プログラムを研修しております。本制度を活用して、専攻医として公衆衛生の現場で研修をされる人材が増えていくよう、指導医として研鑽をつむとともに、公衆衛生医師としての活動の醍醐味を実感していただける場を作っていきたいと考えています。

次回は、保健所長会が重要事項として取り組んでいることなど、お伝えできたらと思っております。

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