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掲載:平成20年4月17日

文部科学省から医政局指導課長あて連絡 
資料(44KB) 平成20年4月15日

 平成20年4月7日(月)、千葉県内の事業所で密封された放射性同位元素が収納されている非破壊検査装置が所在不明になっているとの連絡がありました。
この装置および線源につきましては、現時点においても発見には至っておらず、公衆への放射線障害が発生する可能性も否定できない状況にあります。
公衆の過度の放射線被ばくが生じた場合、医療機関における早期発見が被害の拡大防止に重要な役割を果たします。そのため、参考までに専門家の意見をふまえ、別紙のとおり診療上の注意点等をまとめたところであります。
つきましては、医療機関等の関係機関への協力依頼と周知をしていただきますようお願いいたします。

1. 診察上の留意事項等

(独)放射線医学総合研究所作成の「被ばく医療初動対応の要点(172KB)」を参照してください。特に重要な項目は次の通りです。
(1) 放射線被ばくによる障害は、被ばく量、被ばく期間、被ばく部位等によってさまざまです。
(2) 低線量の被ばくの場合は無症状のこともあります。
(3) 今回の事例では、非破壊検査装置に収納された状態であれば症状が生じるような被ばくはありませんが、装置に収納されていない状態の線源から短距離で被ばくすると、皮膚に密着している場合は数分、直接触っていない場合でも数時間程度の短期間の被ばくで症状が生じることがあります。(ただし、被ばくしてから症状が発症するまでには数日の時間がかかることがあります)
(4) 今回の被ばくでは次の症状が最も想定されます。

  1. 線源の近くで長期間被ばくした場合に起きる全身症状
  2. 線源(金属)に手等で触れた場合に起きる皮膚症状

(5) 以上から、次のような所見が認められる場合は放射線障害も疑ってください。

  1. 所見
    イ 不明物質に近づき、他に理由が無く悪心、嘔吐がある
    ロ 悪心、嘔吐の既往歴を伴った脱毛がある
    ハ 熱湯や化学物質に触れていないにもかかわらず熱傷様の症状がある
    特に次のような既往歴がある場合
    • 悪心、嘔吐の既往歴
    • 「金属片」にさわった既往(今回の線源は、ステンレスやタングステンなどの金属に覆われています)
  2. 発症までの期間
    イ 放射線による症状は、被ばく後すぐに出ない事もあります。
    ロ 放射線障害としての熱傷も発症までに1週間くらいかかります。

(6) 今回の事例では、患者さんの体に放射性物質が付着するおそれはほとんどありませんので、患者さんからの2次被ばくはまず考えられません。

なお、放射線障害が疑われる患者さんを診察した場合や、不明な点がありましたら(独)放射線医学総合研究所までお問い合わせください。

(独)放射線医学総合研究所
緊急被ばく医療ダイアル(24時間受付対応窓口) 043-206-3189医療および防災関係者専用

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