image  研究事業(その他)

メタボ指導「杉並ウエストサイズ物語」

平成19年3月31日掲載

杉並ウエストサイズ物語  ~もやせ内臓脂肪!ふせげ肥満!

杉並ウエストサイズ物語の展開
目的
 杉並区では平成18年6月より、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の周知と理解促進を通して、区民に適度な運動、栄養バランスのよい食事、禁煙等、腹囲減少に結びつく健康的な習慣の定着を図ることを目的に、わかりやすいネーミングを使い、楽しみながら参加できる工夫をこらした普及啓発事業を推進している。
概要

1)一般普及啓発活動 

特製の「腹囲計測テープ」とリーフレットの啓発ツールの配布(約3.3万部)や、開幕式(モニター参加者による宣誓式、来賓等のメジャーカット)ならびにゴール日の健康都市イベント(目標達成者への表彰と、達成者・未達成者によるバトルトークなど)、生活習慣病予防週間等のイベントで、普及啓発を行った。またイベント時には、体組成計、血圧計等による健康チェックと専門職による助言も行った。

2)腹囲減少挑戦者(モニター)支援

期間を6月30日から11月11日と設定し、自らの目標を設定し腹囲減少に挑戦する区内在住・在勤者を公募した。
モニター支援ツールには、減少目標数値・目的・手段・達成した場合に実行すること等を記入した宣誓書、定期的に送信する『杉並ウエストサイズ物語通信』、運動・腹囲・体重などを毎日記入する実践ダイアリーを用いた。そして保健所ならびに5保健センターにおいて講習会をそれぞれ月1回程度実施したが、一部はモニターの生活時間等を配慮して週末や夜間にも開催した。

3)健康計測機器の設置

区役所ロビー、5保健センターのみならず、地域区民センター、公衆浴場、商店会など区内37か所に、体組成計と血圧計を設置した「杉並ウエストサイズ物語コーナー」を開設し、区民が身近な場所で自己チェックできる体制を整えた。

結果と考察

杉並ウエストサイズ物語成果1) 一般普及啓発活動
年間を通して区政モニターとなっている150名に対し、7月初旬と11月下旬の2回、生活習慣病に関してのアンケートを行った結果である。回答数第1回130人、第2回119人。

[1] メタボリックシンドロームの周知と理解度

「意味を知っている」が1回目64.6%、2回目81.5%に、また「知らない」が1回目8.5%、2回目0.8%と周知度はかなり上昇した。これは事業の成果のみならず、社会全体の関心度の上昇ともいえる。理解度としては、「リンゴ型肥満」の理解は3分の1程度で40~60歳代の正答率が低かった。

[2] 啓発ツールの普及度  
第2回に本事業の啓発ツールの普及度を確認したが、「腹囲計測テープ・チラシを受け取った」が13.4%、「ポスターをみた」が46.2%であった。ポスターは自治会掲示板などへの掲示をしたが、周知度は高いと思われる。

2) 腹囲減少挑戦者(モニター)支援

[1] 応募者概況
7月末までの応募総数は272名で、男性157名・女性115名、60歳未満125名・60歳以上147名(80歳以上12名)であった。通常の保健センター事業に参加する年齢層に比べて、男性と60歳未満の割合が多かった。中途で辞退等があり、最終的にモニターの対象としたのは261名である。

[2] ゴール日の結果
10月末に応募者全員にアンケートを郵送し、達成度等の回答を求めたところ、152名から回答があった。体重減少が約78%に、腹囲減少が約70%に認められ、腹囲減少幅は0.5~27cm、減少幅の平均は男性で6cm、女性で4.5cmであった。なお腹囲は自己申告の数値である。また、健康的な食生活に気をつけている人はほぼ全員、定期的な運動の実施は8割弱の人にみられた。
支援手法は、自宅での自己管理と月1回の集団講習会(期間中4回の参加が最高)で、個別指導は原則的には組み込まなかったが、腹囲減少の成果は3分の2の人に見られた。

総括

18年度は初年度でもあり、基本的に普及啓発事業として活動を行った。そのため、モニター支援活動も客観的な数値指標は設けなかったため、正確な評価とはなっていない。
一方、開幕式の模様や、モニターの追跡番組など、新聞・TV・雑誌等で広く取り上げられ、波及効果は十分あったといえる。またモニター支援のプロセス評価から、支援の手法として活用した、自主的な実行を促すよう宣誓書・ダイアリーの記入やゴール日の設定などが、セルフケア支援のモデルとして効果的であったことがわかった。
19年度は、18年度の成果と反省をふまえ、ポピュレーションアプローチとして、以下の視点を取り入れて展開してゆく予定である。
[1] 内臓脂肪型肥満のリスクが高いが、自分の健康にさほど関心のない働き盛りの中高年男性層を特に対象とし、民間のアイデアを取り入れ効果的なPRを実施する。
[2] 区内37か所に設置した杉並ウエストサイズ物語コーナーを拠点とし、5保健センターと地域との協働で、イベント等を通した普及啓発活動を実施する。 
[3] 腹囲減少挑戦者(チャレンジャー)の支援は、5保健センターを中心にした支援プログラムとし、18年度の目標達成者の有志からも支援協力を得るようにする。

杉並区杉並保健所   渡邉洋子 長野みさ子
〒167-0051東京都杉並区荻窪5-20-1
電話03-3391-1355
FAX03-3391-1377
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